こんにちは!かずきです。
うつ病闘病中のぼくですが、「ゆううつ部!」読了です。
この本には9人の方々のうつ病体験談が載っています。
- 33歳男性コンサルタント
- 27歳女性看護学生
- 18歳受験女子高生
- 24歳就活女子大生
- 38歳メーカー技術職男性
- 58歳主婦
- 29歳起業家男性
- 26歳元ガングロギャル
- 50歳DTP技術者男性
バラエティー豊かですね。ギャルもいるのかww
うつ病になった経緯、症状、闘病生活、回復後の生活など、うつ病になってから回復していくまでの体験談が読めます。
うつ病闘病中のぼくからすると、共感できたり、回復のために参考になることがたくさん書いてありました。また、他のうつ病患者さんがどんな感じで回復していったのかを知れて、とても良かったです。他の方の経験談を詳しく知れるのはあまり機会がないのではないでしょうか。
著者がうつ病経験者にインタビューする対話形式で書かれているので、読みやすかったです。
ちなみに、著者もうつ病経験者ですので、インタビュー内容も的確です。
ではでは、9人の方々の中から2人ピックアップして、ぼくの印象に残った内容を中心にレビューしていきます!
1人目:33歳男性コンサルタント 昌弘さん
うつ病の原因:過労と人間関係
よくあるコンボです。
残業200時間以上やられていたそうです。ひえ~~~~~。ぼくなら死にますwwでも、この方は労働時間だけだったら平気だったそうです。マジかよ・・・
これに加えて、上司から怒られ続けていたのが大きかったそうです。
回復のために良かったこと:不安を感じない、楽しむ時間をつくる
これ、ぼくは共感できます!
自転車を買って、調子のいい日に乗るようにしたそうです。有酸素運動はうつ病に良いと言われているし、疲れたらすぐに帰れる点が自転車のいいところ。そして、散歩よりも、自転車は風が気持ちいいんだとか。
とにかく、自転車で運動することで不安から離れる時間を作れたのが良かったそうです。
ぼくも、精神科の先生から何かやりたいことが出てきたら、遠慮せずやりなさいと言われて、休職してから乗馬を始めました。
はじめは休職してるのに遊んでもいいのかな?と思いましたが、ある程度動けるようになってくると、部屋でじっとしている方が気が滅入ります。
自分が心から楽しい!と思えることをするのは、うつ病回復にとって、とても有効だと身をもって感じました。
仕事で達成感・自信を感じて、完全に回復
休職→復職してから、自分の得意分野の仕事で頑張れて、活躍できた。これによって、達成感・自信を感じることができたそうです。
これらを実感してから、自分は完全に治ったなと思ったそうです。
たしかに、仕事において、達成感や自信を感じられるというのは大事だと思います。ぼくはそれに加えて、成果が目に見える形で現れることも大切と思っています。
例えば、お客さんからお礼を言われる、ユーザーから高評価をもらったとか。
病気で逆に自分の幅が広がった
病気になったことで、へこんでいる人に対する接し方とか、メンタルケアを含めたマネジメントをどうすればいいのかとか、そういうことまで考えられるようになったそうです。
たしかに、ぼくもうつ病になった当初は辛いしかありませんでした。
しかし、今はうつ病になったことで、同じように苦しんでいる方の気持ちも少しは分かるようになったし、以前より精神疾患に対して知識が増えています。
うつ病になったことはマイナス面が大きいですが、プラス面もあるなあと思いました。
2人目:27歳女性看護学生 千明さん
うつ病の原因:コミュニケーションが全くない職場
うつ病の原因というと過労やパワハラをよくイメージすると思いますが、この方の場合はコミュニケーションがまったくない職場で働き続けたことが、心の大きな負担になったようです。
さらに、新卒入社してからの1年間、張り詰めた空間でひたすらデータ入力の仕事が続いたそうです。
怒られ続けるのもつらいですが、会話のない職場で単純作業を永遠やるのも、かなりきついと思います。
うつ病の原因にはこういうのもあるんだなと思いました。
うつ病体験談には壮絶な話が多いですが、程度の違いはあれ、うつ病患者は困っていることに変わりはありません。ですので、自分は恵まれているから苦しさを主張しちゃいけないとか、自分は本当はただ弱いだけで甘えているんじゃないかと思う必要はないと思います。そんな方々にとっては、千明さんのエピソードが救いになるはずです。
ちなみに、ぼくも職場自体は過労、パワハラなど壮絶ではなかったため、休職前は自分は甘えているんじゃないか、と思ったこともあります。しかし、自分は苦しい、困っていると打ち明けることで楽になれました。
だんだんよくなる曲線
「1か月前より確実によくなっている自分に自信を持つ」というもので、昨日の自分と比べて一喜一憂してはダメ、という考え方だそうです。
短期間での調子を気にして落ち込むのではなく、長いスパンで見たら確実によくなっていると思い直すことで、気持ちが上向いていったそうです。
うつ病が回復していく過程では、調子の良い日もあれば、悪い日もあります。ぼくも今、そんな感じです。でも、1か月前に比べれば、ばくは確実に、少しですが良くはなっています。
この考え方は大事だと思いました。
うつ病のせいで恋人と別れてしまう
彼はうつ病に対して理解してくれて、どう接したら彼女の負担にならないか考えてくれていたそうです。でも、その反面、彼女はそんな彼に負い目を感じていたとか。
「こんな私が彼と一緒にいて、はたして彼は楽しいんだろうか」「病気の私は負担なのでは」「自分はダメだから、別れた方が相手は幸せなんじゃないか」
彼に救われる反面、がんばっている彼と自分を比較してしまったのだと思います。
そして、復職後の回復が上手くいかず、不安が大きくなるにつれ、彼についての悩みも大きくなり、「別れてほしい」と伝えたそうです。最後は頭がぐちゃぐちゃになり、何も考えられなくなったそうです。
彼女がこのように思ってしまうのはうつ病によるところも大きいと思います。お互いがお互いを想い合っていたのに、病気のせいで別れてしまうのは悲しいですね。
なお、ぼくは彼女いない模様。彼女ほしいいいいいいいいいいいいいいいいい!!いや、結構真面目にww
うつ病をきっかけに違う生き方をすることを決意
千明さんは、結局それまでの仕事を辞め、新しく看護師を目指すことにしたそうです。その理由の一つには、当時いた会社には子供を産んで続けている女性が全然おらず、遠くないうちに辞めるんだということが見え、何もこの会社にこだわる必要はないと思ったことがあるそうです。
看護師を目指すにあたり、まずは、看護助手として働いてみることに。そこでは、患者さんにお礼を言われたり、仕事の中でいろいろな感情が湧いてきたり人と人とが支え合っている実感もあり、「すごく人間らしく生きていて素敵だな」と感じられ、この仕事なら続けていけると思えたそうです。
今までの仕事とは正反対です。
このように、復職だけが道ではなく、うつ病をきっかけに新たな道に進むのもアリだと思いました。(ぼくはまだ、どうするか分かりません)
まとめ
この本はこんな人におすすめ!!
- うつ病闘病中の方
- 家族や友人、恋人がうつ病になってしまった方
- うつ病のことを知りたい方
この本を読むことで、うつ病の方は回復のための何かきっかけをつかめるかもしれません。ぼくも参考になる考え方がたくさんありました。
うつ病は「こうすれば絶対良くなる」なんて話はなく、ヒントがあるだけだと思います。そのヒントをこの本で知ってほしいです。
うつ病患者の家族、友人、恋人の方はどう接していいか分からない方もいらっしゃると思います。この本を読んで、人がうつ病になるとどうなるのか、うつ病患者が何を考えているのか知れば、接し方のヒントにもなると思います。
おわり!
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